世田谷は坂の街。子どもを乗せた自転車で、毎日通える場所か
世田谷区には国分寺崖線と、烏山川・北沢川・蛇崩川がつくった谷がいくつも走っています。地図の上では平らに見えても、子どもを乗せた自転車で毎日通るとなると話が変わります。内見の前に確かめておきたい坂と駐輪場の見方をまとめました。
子育て中のご家庭にとって、自転車は生活の道具です。保育園へ送り、駅へ向かい、帰りに買い物をして戻る。この動きを毎日繰り返します。
そして世田谷区は、思っているより起伏のある街です。武蔵野台地の上にあるので全体としては高台ですが、区内には大きな崖線と、いくつもの谷が刻まれています。
内見のときに見落としやすく、住み始めてから毎日効いてくるところなので、先に整理しておきます。
どこに坂があるか
世田谷区の起伏は、大きく2種類あります。
ひとつは国分寺崖線です。 成城から喜多見、砧、上野毛、等々力へと斜めに走る大きな段差で、場所によっては高さが10メートルを超えます。緑が多く景観の良い地形ですが、崖線をまたぐ移動は、電動でない自転車では厳しい坂になります。
もうひとつは、川がつくった谷です。 烏山川・北沢川・蛇崩川は現在の多くが緑道になっていますが、地形としての谷はそのまま残っています。三軒茶屋から下北沢、梅ヶ丘のあたりを自転車で走ると、緑道を渡るたびに上り下りがあることに気づきます。
地形の成り立ちと災害の想定については世田谷のハザードマップの読み方に書きました。同じ地形の話でも、毎日の移動と、いざというときの安全は別の観点です。
毎日回る三角形を、地図に描いてみてください
見ていただきたいのは、坂そのものより坂を通る回数です。
紙の地図でも地図アプリでもかまいません。自宅の候補・保育園や学校・駅の3点を線で結んでください。この三角形が、毎日たどる経路になります。
そのうえで、次を確かめます。
- 三角形が崖線や谷をまたいでいないか。 またぐなら、その坂は毎日2回以上通ります
- 買い物の場所が三角形の中にあるか。 外にあると、帰り道が遠回りになります
- 雨の日に、同じ経路を歩けるか。 自転車に乗れない日は年に何十日もあります
「駅まで自転車で8分」という表示は、平らな8分とは限りません。
駐輪場は、あるかどうかより中身を見てください
子ども乗せ自転車は、普通の自転車より前後に長く、重量もあります。ここでつまずくご家庭が多いので、内見のときに必ず確認してください。
| 見るところ | 何が起きるか |
|---|---|
| ラックの上段しか空きがない | 子ども乗せ自転車は持ち上げられません |
| 前後の間隔が狭い | 車体が長くて入らない、隣とぶつかる |
| 空き待ちになっている | 契約できるまで路上に置くことになります |
| 2台目が借りられるか | 子どもが自分で乗り始めると、台数が増えます |
「駐輪場あり」の一言では判断できません。 実際に置ける場所があるか、管理会社に確認してもらってください。
玄関までの段差とエレベーター
自転車を降りてから部屋までの経路も見ておきます。
- エントランスに階段があるか。 荷物と子どもを抱えて上がる高さです
- エレベーターの有無と、ベビーカーが入る広さか
- 自転車置き場から玄関までの距離。雨の日はこの距離が効きます
内見全般で見るところは物件を内見するときのチェックリストにまとめています。
内見は、自転車で、夕方に
不動産会社の車で現地に行くと、坂も駐輪場も分かりません。可能であれば、ご自身の自転車かレンタサイクルで現地に行ってみてください。
時間帯は夕方をおすすめします。帰宅と迎えが重なる時間帯の道の混み方は、昼とは違います。
正直に申し上げると、坂には良い面もあります
ここまで坂の負担を書いてきましたが、公平のために逆のことも申し上げます。
高台は、水害の想定という点では有利です。 国分寺崖線の上にあたる成城や上野毛の住宅地が落ち着いた環境を保っているのは、この地形と無関係ではありません。眺望や風通しの良い土地もあります。
坂を避けるほど、選べる場所は減ります。坂があるから外す、ではなく、その坂を何年、1日何回通るかで決めてください。 お子さんが自分で歩くようになれば、回数は変わっていきます。
電動アシスト自転車という手段もあります。ただし、バッテリーの充電場所と、雨の日の代わりの手段は、住み始める前に決めておいたほうがよいところです。充電のために毎回バッテリーを外して3階まで運ぶのか、駐輪場にコンセントがあるのかで、日々の手間が変わります。
まとめ
- 世田谷の起伏は、国分寺崖線と、川がつくった谷の2種類です
- 自宅・園や学校・駅を結んだ三角形で、坂を通る回数を数える
- 駐輪場は「あるか」ではなく「子ども乗せが置けるか」を確認する
- 内見は自転車で、夕方に
街ごとの地形の性格は等々力・尾山台・上野毛で暮らすや二子玉川・用賀・桜新町で暮らすにも書いています。
候補の地域が決まったら、お部屋探しのご相談からお声がけください。坂と駐輪場を先に見てから物件を絞る、という進め方もできます。
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