世田谷で土地を買って注文住宅を建てる。建てられる家の大きさは、土地の値段より先に決まっている
世田谷の住宅地の多くは第一種低層住居専用地域で、建ぺい率・容積率・高さの制限が厳しくかかります。同じ広さの土地でも建てられる家の大きさは違います。建築条件付き土地の扱い、建物の予算の残し方もまとめました。
土地から買って注文住宅を建てるとき、つまずきやすいのは順番です。土地を先に決めて、その後で建てたい家が建たないと分かることがあります。世田谷では、とくに起きやすいことです。
株式会社BATONは世田谷区宮坂で売買のご相談を受けてきました。土地を選ぶ段階で確かめることを書きます。
世田谷は「低く、ゆったり」の規制が多い
世田谷の住宅地の多くは、第一種低層住居専用地域です。低層の住宅の良好な環境を守るための地域で、次のような制限がかかります。
- 建ぺい率と容積率が低い。 建ぺい率40〜50%、容積率80〜100%の地域が多くあります
- 高さの上限がある。 10mか12mの絶対高さの制限があります(建築基準法55条)
- 北側の隣地の日当たりを守るため、建物の北側を斜めに削る制限があります
- 外壁を敷地の境界から離す決まりがある地域もあります
100㎡の土地で建ぺい率40%、容積率80%なら、1階は40㎡まで、延べ床面積は80㎡までです。同じ100㎡でも、商業系の地域なら倍以上の家が建つことがあります。 土地の値段を比べる前に、用途地域を確かめてください。用途地域は区の都市計画図で誰でも調べられます。
敷地の広さにも下限がある
世田谷では、用途地域ごとに敷地面積の最低限度が決められている地域が多くあります。この広さを下回る土地には、原則として新しく家を建てられません。 2つに分けて売られている土地を買うときは、分けた後の広さが下限を満たしているかを確かめてください。
古家付きで売られている土地は、解体の費用を誰が持つかも確かめてください。古家の下に古い浄化槽や井戸、以前の建物の基礎が残っていて、解体してから追加の費用がかかることもあります。
国分寺崖線に沿った地域などには風致地区や地区計画がかかり、建物の高さ、緑化、塀の作り方まで決まっているところがあります。
道路と地盤
- 前面道路の幅。 幅4m未満なら、建てるときに敷地を後退させます(同法42条2項)。後退した部分には建てられないので、使える敷地はその分小さくなります(細い道と再建築不可)
- 道路の種類。 私道に面した土地は、通行と掘削の承諾が要ることがあります(旗竿地と私道)
- 地盤。 谷や川沿いの低い土地では、地盤改良に100万円以上かかることがあります。区のハザードマップと、古い地図で昔の地形を見てください(ハザードマップの読み方)
建築条件付き土地
「建築条件付き」と書かれた土地は、決められた建築会社と、一定の期間内に建物の請負契約を結ぶことが条件になっています。期間は3か月ほどが多く、その間に間取りを決めます。
請負契約が結べなかった場合は、土地の契約を白紙に戻し、払ったお金を返す決まりになっているのが普通です。契約書でその条項を確かめてください。
- 建築会社を選べないので、注文住宅というより、間取りを選べる建売に近いものもあります
- 3か月で間取りを決めきれない方もいます。土地の契約の前に、その会社の標準仕様と見積の例をもらっておくと楽になります
予算は、建物の分を先に取っておく
土地から買う方の予算で多い失敗は、土地に予算を使いすぎて、建物にかけられる額が残らないことです。
建物の費用は、本体工事のほかに、地盤改良・外構・給排水の引き込み・解体(古家付きの場合)が加わります。これらは土地を決めるまで額が分かりません。本体工事の2〜3割を、別途の工事として見ておいてください。
もう1つ、住宅ローンの形が変わります。土地の代金を先に払い、建物の代金を工事の途中で払うため、つなぎ融資や分割実行に対応した金融機関を選ぶ必要があります(事前審査から融資実行まで)。
正直に申し上げると
- 土地の広告には「建築プラン例」が付いていることがありますが、それは条件の良い前提で描いた例です。 建てたい家の大きさが入るかは、建築士に見てもらってください
- 世田谷で土地から建てると、同じ広さの建売より総額は高くなりがちです。そのぶん間取りと性能を選べます
- 規制の読み方は細かく、例外もあります。最終的な判断は建築士と区の窓口にご確認ください
まとめ
土地を選ぶときは、値段より先に、用途地域・敷地の下限・道路の3つで、建てたい家が建つかを確かめてください。 建売と比べたい方は新築の建売か中古かも参考になります。
気になる土地のURLをお送りいただければ、建てられる大きさの目安をお伝えします(不動産購入・物件探し)。
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