買付証明書と値引きの相談。世田谷で家を買うとき、価格はどこまで話せるのか
値引きの相談は、根拠があれば通ることがあり、根拠が無ければ順番を落とすだけで終わります。買付証明書に何を書くか、売主が価格以外に見ているもの、世田谷の人気の住宅地で値引きが通りにくい理由をまとめました。
「この家、いくらまで下がりますか」というご質問はよくいただきます。答えは物件ごとに違いますが、ひとつ言えることがあります。値引きの相談は、根拠があれば通ることがあり、根拠が無ければ順番を落とすだけで終わります。
株式会社BATONは世田谷区宮坂で売買のご相談を受けてきました。買う側として、価格をどう話すかを書きます。
買付証明書は「申し込み」で、契約ではない
買うと決めたら、仲介会社を通して売主へ買付証明書(購入申込書)を出します。書くのは主に次の5つです。
- 購入を希望する価格
- 手付金の額
- 住宅ローンを使うか。使うなら借入額と金融機関
- 引き渡しの希望時期
- そのほかの条件(境界の確定、家財の撤去など)
買付証明書に法的な拘束力はほとんどありません。 出した後でも、契約の前であれば費用なしで取りやめられます。そのぶん、売主も別の買主を選べます。
売主は価格だけを見ていない
売主が買付証明書で比べるのは、価格だけではありません。
- 住宅ローンの事前審査が通っているか。 通っていない申し込みは、契約後にローンが下りずに白紙に戻るおそれがあります
- 手付金の額。多いほど、買う意思が固いと受け取られます
- 引き渡しの時期が、売主の住み替えの都合と合うか
- 条件が少ないか
このため、少し低い価格でも、ほかの条件が整っている申し込みが選ばれることがあります。 逆に、高い価格でもローンの見通しが立っていない申し込みは後回しになりがちです(事前審査から融資実行まで)。
値引きが通りやすい場面
次のような場面では、相談の余地が出やすくなります。
- 売り出しから3か月以上経っていて、価格を一度も下げていない
- 内見で、売主が知らなかった不具合が見つかった。給湯器の年数、雨漏りの跡、設備の故障など
- 境界の確定や残置物の撤去を、買主の側で引き受ける
- 価格の端数を落とす。6,380万円を6,300万円にする、といった形
内見で見つけた不具合は、直すのにいくらかかるかを見積もって添えると、話が通りやすくなります。 「なんとなく高い」では、売主は動けません。価格の根拠の読み方は中古戸建ての価格の見方にまとめました。
世田谷で値引きが通りにくい場面
世田谷の人気の住宅地、とくに駅から近く道路条件の良い土地は、売り出してすぐに複数の申し込みが入ることがあります。 この場合、値引きを書いた申し込みは2番手、3番手に回ります。
学区で選ばれる地域も同じです(学区から家を買うとき)。そうした物件で値引きにこだわると、買えないまま次を探すことになります。
新築の建売で話せること
売主が不動産会社の新築の建売は、決算期の前や、同じ分譲地の最後の1棟などで価格を見直すことがあります。ただ、価格そのものより、カーテンレールや網戸、照明などの付帯工事を付けてもらう形のほうが通りやすいことがあります。新築と中古の違いは新築の建売か中古かに書きました。
価格のかわりに話せること
価格が動かないときでも、ほかの条件で負担を減らせることがあります。
- 残っている家具やエアコンを、売主の負担で撤去してもらう。逆に、使えるものを残してもらう
- 引き渡しの前に、給湯器や壊れた設備を売主の負担で直してもらう
- 境界の確定と測量を、売主の負担にしてもらう
- 引き渡しの時期を、売主の都合に合わせる。そのかわりに価格の相談に乗ってもらう
売主にとっては、100万円の値引きより、引き渡しの時期を合わせてもらうほうが助かる場合があります。 売主が住み替えの途中なら、次の家の引き渡しと日程を合わせたいはずです。仲介会社を通して、売主が何に困っているかを聞いてみてください。
正直に申し上げると
- 値引きを通すことを仲介会社の腕の見せどころと考える方もいますが、仲介会社は売主にも事情を聞いています。 無理な数字を出すと、売主との関係がこじれて、ほかの条件の調整まで難しくなります
- 値引きで浮いた50万円より、内見で見落とした修繕のほうが高くつくことは珍しくありません。価格より先に、建物と道路を見てください(内見で見る8つの点)
- 買付証明書を複数の物件に同時に出すことは、法律上は禁じられていません。ただ、取りやめが続くと仲介会社と売主の信用を失います。出すのは買うと決めた1件にしてください
まとめ
値引きの相談は、ローンの準備が整った申し込みに、修繕の見積など具体的な根拠を添えて出すときに通りやすくなります。根拠の無い指値は、順番を落とすだけで終わることが多いです。
気になる物件の価格が妥当かどうか、根拠を一緒に確かめることもできます(不動産購入・物件探し)。
この記事は株式会社BATONが作成しています。個別のご事情については、お問い合わせフォームまたはLINEからお気軽にご相談ください。