世田谷の賃貸を、自分の部屋にする。原状回復できる範囲でできること
借りている部屋でも、退去のときに元へ戻せる範囲でできることは思ったより多くあります。貼ってはがせるもの、照明の替え方、和室の使いこなし方。そして、やると確実に負担になるものを、原状回復の考え方に沿って整理しました。

「賃貸だから、手を入れられない」と諦めている方は多いのですが、退去のときに元へ戻せる範囲でできることは、思ったより多くあります。
大事なのは、やってよいことと、確実に負担になることの線引きをはじめに知っておくことです。ここを曖昧にしたまま手を入れると、退去のときに請求されます。
線引きは「元に戻せるか」
賃貸で借りた部屋は、退去のときに原状回復して返します。ただし、通常の使用によって生じた損耗と経年変化については、借りた側は原状回復の義務を負いません(民法621条かっこ書、2020年4月1日施行)。
問題になるのは、入居者が手を加えたことによる傷や跡です。ここは通常の使用にあたらないため、借りた側の負担になります。判断の実務的な基準は国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」にまとめられています(退去時の原状回復)。
つまり、跡が残らなければよいということです。
壁は「貼ってはがせるもの」で
はがせる壁紙・ウォールステッカー
いまは、はがせるタイプの壁紙が広く出回っています。一面だけ色を変えるだけで、部屋の印象は大きく変わります。
ただし**「はがせる」と書いてあっても、貼る相手によります。** 古いクロスや、表面がざらついた壁紙に貼ると、はがすときに元のクロスごと持っていかれることがあります。目立たない場所で試してから、全面に貼ってください。
マスキングテープを下地にする
確実なやり方は、先に幅の広いマスキングテープを壁に貼り、その上に両面テープで留める方法です。壁とテープの間にもう一枚挟まるので、はがすときに壁紙を傷めにくくなります。
避けたいのは、強粘着の両面テープを直接壁に貼ること。 はがすときに必ず跡が残ります。
釘とビスは慎重に
画鋲やピンの穴は、下地ボードの張替えが不要な程度であれば、通常の使用の範囲として扱われるのが一般的です。一方、ビスや太い釘で開けた穴、アンカーを打った跡は、借りた側の負担になります。
棚を付けたいときは、床と天井で突っ張る柱を使えば壁に穴を開けずに済みます。ただし天井が石膏ボードだと荷重に耐えられないことがあるので、重いものを載せる前に構造を確かめてください。
照明を替えると、いちばん変わります
意外に知られていませんが、天井の照明器具は交換できます。 多くの部屋は引掛シーリングという規格の金具が付いていて、器具を回して外し、別のものを付けられます。外した器具は捨てずに保管し、退去のときに戻します。
備え付けの白い蛍光灯を、電球色の器具に替えるだけで部屋の空気は変わります。工事も要りません。
天井に触りたくなければ、フロアランプやクリップライトを足すだけでも十分です。天井の照明を消して、低い位置の光をいくつか置くと、同じ部屋とは思えないほど落ち着きます。
和室は、選択肢から外さないでください
世田谷は木造アパートや築年数の経った物件が多く残っている区で、和室付きの部屋がまだ手が届く家賃で出てきます。 「和室=古い」で候補から外している方が多いのですが、もったいないと思うことがあります。
畳の部屋には、フローリングにない利点があります。
- 使い方を決めなくてよい。 家具を置かないぶん、くつろぐ場所にも、来客時の寝室にも、子どもが遊ぶ場所にもなります
- 足音と衝撃を吸収する。 小さなお子さんのいるご家庭では、階下への音の面で効いてきます
- 調湿する。 湿気の多い季節に、床が冷たく湿った感じになりにくい
北欧系の家具やモダンな照明と畳は、意外なほど噛み合います。低い家具で揃えると、天井が高く見えます。
ひとつだけ注意があります。 畳の上にラグやウッドカーペットを敷きっぱなしにすると、下でカビとダニが出ます。 敷くなら定期的にめくって風を通すか、下に調湿シートを入れてください。畳の傷みは退去のときの負担になります。
畳そのものを替えたくなったときは、上に置くタイプの置き畳を使えば、元の畳を傷めずに色を変えられます。
やると、確実に負担になるもの
- 強粘着の両面テープ、接着剤で貼るタイプのフロアタイル
- ビス・アンカーによる穴
- 造作(下駄箱・カウンター・建具)の取り外し。外すこと自体が変更にあたります
- エアコンや給湯器の勝手な交換。設備は貸主のものです
- 喫煙。壁紙のヤニと臭いは、部屋全体の張替えになることがあります
迷ったら、手を入れる前に管理会社へ一言確認してください。 「これは大丈夫ですか」と聞くのは、退去のときに揉めるよりずっと安く済みます。承諾をもらったら、メールなど文字の残る形で残しておくこと。
部屋を探す段階でできること
内見のときに「ここに棚を付けたい」「この壁を変えたい」と思ったら、その場で聞いてしまうのがいちばん早いです。建物によっては、貸主が模様替えに寛容なこともあります。
内見で見るところは内見のチェックリストに、音の対策は世田谷の賃貸でできる防音対策にまとめています。
BATONは世田谷で30年、この区の賃貸を見てきました。「この部屋、こう住めますか」というご相談こそ、地元の会社に聞いてください。
この記事は株式会社BATONが作成しています。個別のご事情については、お問い合わせフォームまたはLINEからお気軽にご相談ください。

